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松島にて~制作秘話(第3回目)

3回連載の第3回目です。
カモメのエサやり禁止です! 万馬研太朗
 前回の松島ロケは雨を待ちこがれた訳ですが、2回目のロケは天気にならなければなりません。2番の歌詞は「午後からは雨が上がって波が眩しい海」なので晴れないと話にならないのです。1度は仲良くした雨女を追い出すようですが、元々彼女は気ままなもので一人でどこかに行ってしまうでしょう。
 その日の松島海岸は、ピーカンとまでは程遠く、雲は多いものの何とか「晴れ」。さっそく遊覧船乗り場へ直行。乗船券売り場の前で様子をうかがえば、呼び込みをしている人が近づいてきて「車ですか?電車で来ましたか?」ときくのです。すぐには何を言っているのか分からなかったのですが、遊覧船は港に戻ってくるのと塩釜港行のコースがあるそうなのです。塩釜行のほうは空きがあるので、電車で来た人に勧めているようです。後で思ったのですが「何で来ましたか」ときかれた時に「横浜から船に乗って」と答えれば面白かったな~。
 残念な出来事その2、「カモメのエサやり禁止です!」えっ、歌詞にある「カモメにエサやる私は 怖がってるのに」はどうしたらいいの。何年か前から禁止になったそうです。カモメが船の周りを飛んでいる画でなんとかごまかすしかありませんね。
 キセキの映像その2、出港する遊覧船を撮っていたら画面の左下のほうに船に向かって手を振る二人の女性が飛び込んで来たのです。「おっ!」とっさに画面に取り込んで全体のフレーミング整えるのに集中。これは凄い画が撮れた!もう最高です。この手を振る女性の後ろ姿の美しい事。足元から腰を通って肩から腕を通って指先までの動き「はいOKです!」これは役者を使って山田洋次監督が撮っても20テイク行きそうな画ですね。船も20回出港して船に乗っているエキストラももうグダグダになりそうです。船とのタイミングもあるし、あの女性の手の振り方を「演技」で出来る女優は佐藤江梨子さんかな。
 残念な出来事その3「瑞巌寺へ続く小径で秋を感じたら」という歌詞の瑞巌寺の小径は何と!工事中。通れません。どうしたらいいの。それでも、残念な出来事その3を引きずりながら塩釜行の遊覧船に乗って撮影がんばりました。
 さらに3回目の松島ロケは、悪友3人とのプチ同級会で秋保温泉へ行くついでに決行!。ちょうど紅葉真っ盛りの松島に誘導しましょう。紅葉の名所、円通院で4人は就学旅行のやり直しみたいに盛り上がりました。そうだ、ここで撮った小径を「瑞巌寺へ続く小径」に使う事にしましょう。これが無ければ秋を感じる事ができなかったので、とっても素敵なプチ同級会でした。これにて私の「松島にて」撮影秘話を完了とさせていただきます。

次回は「松島にて~制作秘話(ライブ編)」。しなの君子さんの登場です。お楽しみに!

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プロフィール
万馬研太朗福島県在住。多くの作品は福島や二本松を題材にして、演歌・歌謡曲・POPSの作詞・作曲を行っている。コミックソングも得意分野。演歌でも歌謡曲でもない、新しくもなく古くもない中間的なジャンルを提唱しており、中間歌謡曲と位置づけしている。すでに60作品以上YouTubeニコニコ動画で配信されているが、代表作は「滝桜」「花筏ハナイカダ」「黄昏のダンディ」「十三歳のサムライ」など。「イカニンジンの歌」は福島の地元アイドル「餃子っ娘ジュニア&ひとくち餃子」に提供され、CMソングにも起用されている。また、自ら撮影した動画や写真は石井朗の名前で彩玉プロダクツへ提供している。

松島にて 歌詞
秋晴れの天気予報が 見事に外れた朝
小雨に煙る松島海岸 桟橋辺り
小高い駅から見下ろす 駐車場横切って
あなたは小走り 私に手を振りながら
傘は一つのほうが 恋人らしいわね
コンビニで買いましょう ちょっと大きいほうを
今日松島で 約束しましょうか
もう離れない もう離れない もう離れない


午後からは雨が上がって 波が眩しい海
遊覧船に乗れば 美しい島めぐり
カモメにエサやる私は 怖がってるのに
あなたは笑って見ている 楽しそうに
瑞巌寺に続く小径で 秋を感じたら
二人とも立ち止まり 見つめ合ってしまう
今日松島で 約束しましょうか
もう離さない もう離さない もう離さない 
今日松島で 約束しましょうか
もう離さない もう離さない もう離さない
もう離さない もう離さない もう離さない