ツニーミュージックのブログ

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すべては贈りものからはじまった…

黄昏のダンディ 制作秘話
「曲名編」
波 「今日は、はじめに作詞の万馬さんからいろいろと聞いていきます。万馬さん、よろしくお願いします。曲名をつける時の何かこだわりとかありますか?」
万馬「やっぱり曲名って、作詞家のセンスだから頑張りますよ。」
波 「おもしろそうな話はありますか?」
万馬「それは、なんの構想もないのにポンと曲名だけ出てきて~、そこからイメージを広げてく方法がありまして…」
波 「たとえば、どんなのが?」
万馬「竹内栖鳳の屏風絵から「あまばれ」とか、有罪を英語にした「Guilty(ギルティ)」とか、あ、「水原川」もそうでした。
波 「荒川線もそうですよね。」
万馬「あれはもう構想もタイトルもほぼ同時に出来ていく見本みたいなもんでして。」
波 「荒川線のロケはツ兄さんと楽しかったそうですね。次の機会に聞かせてください。」
万馬「ツ兄さんといえば、いきなり贈ってきたモノがあるんですよ。神戸に主張中とかで「黄昏のダンディ」贈ったよ~ってメールがあって。神戸の何か美味いクッキーとかケーキでも着くのかと楽しみにしてたら…」
波 「何だったんですか?まずい食べ物だったとか。」
万馬「夏休みに猪苗代湖でツ兄さんと一緒にキャンプした時の写真で、黄昏の浜辺に缶ビール持って立っている私なんですよ。「なーんだ、ダンディなんて茶化しやがって。」と思った瞬間に閃いてしまったんです。これで曲になるんじゃないの。」
波 「それがあのシルエットなんですね。」
万馬「ですから、ツ兄さんが「黄昏のダンディ」なんてタイトルを付けなければ、この曲は生まれなかった訳でして、今では感謝しています。ツ兄さん、ありがと~。」

「映像編」
波 「次は、彩玉プロダクツのツ兄さんに聞いていきます。よろしくお願いします。どうして、こんな綺麗な夕陽がとれたのですか?」
ツ兄「この夕陽は、いつも恒例の福島県猪苗代湖の夏のキャンプで、偶然に撮ることができました。そんなシルエットをみて黄昏のダンディなんて茶化したのが、始まりだったんですね。でも、それぐらいしか撮っていなかったんですよ」
波 「えっ、それであの構成が?!」
ツ兄「まず、埼玉の家の前にキャンプ用のテーブルを置きサンドイッチのカット、万馬さんがよく作っていたモノを真似て作りました。そのあと日が暮れてからランタンを置いて数カット取りました。」
波 「撮影は埼玉だったんですか!じゃ、都会の黄昏はどこで?」
ツ兄「荒川線のロケ地でもあります。東京都北区王子駅前の北とぴあです。17階の展望ロビーからの眺望です。新幹線と在来線や私鉄など入り乱れていて、ジオラマみたいで綺麗ですよ。」
波 「まさか、ケーキは作った?」
ツ兄「そんなわけはないですよ。あれはプロの作品です。でも、普通の白いケーキが無くてラズベリーケーキになってしまったので、ろうそくの光だけではくすんでしまいました。(笑)」

「編曲編」
波 「続きまして、編曲の石井さんにいろいろと聞いていきます。よろしくお願いします。きっかけはどんな感じだったのですか?」
石井「あれは、2014年1月のことでした。万馬さんの還暦の誕生祝にサプライズプレゼントとして贈ろうと思って編曲しました。」
波 「ツ兄さんが撮った1枚の写真から、作詞者自身が自分のことを題材にこの曲が生まれたんですよね。」
石井「そうです。もし、一生に一度の還暦祝いに、自分自身の曲がプレゼントされたらきっと驚くだろう…と考え、私は編曲に取り組みました。」
波 「こだわったところとかありますか?」
石井「黄昏を感じさせる響きが欲しかったので、シンセホルンではじまります。ボカロも大人の女性を感じさせるように、ジェンダーを上げて設定したGUMIの歌声で制作しました。」
波 「大人のいい雰囲気が出ていますね。」
石井「歌詞は、もともと2番までしかありませんでした。3番は私からの誕生日のメッセージを歌詞にしたためました。その時の歌詞は次の通りです。」
『ギターを弾きながら鼻歌を歌ってる
想い出に話しかけている あなたの後ろ姿ステキ
初めて作った曲 二人でよく聴いたね
とても懐かしい響き ああ黄昏のダンディ
人生なんて やり直しがきかないさ
そう奏でたら 歌が一つひらめく
還暦になっても 青春は続いてる
お誕生日おめでとう いとしのダンディ』
波 「万馬さんの反応はどうでしたか?」
石井「とても喜んでもらえました。サプライズは成功しましたが、「3番の歌詞は、自分に作詞させてほしい。」と言われましたね。内容があまりにも個人的すぎますから。(笑)」
波 「すると、転調後の3番は曲先で書かれたんですね。」
石井「私が下手くそな詞を書かなければ、あの素晴らしい3番はきっと生まれなかったんでしょうね。」

波 「今日は、「黄昏のダンディ」について、3人にお話を聞くことができました。ありがとうございました。」

プロフィール
万馬研太朗福島県在住。多くの作品は福島や二本松を題材にして、演歌・歌謡曲・POPSの作詞・作曲を行っている。コミックソングも得意分野。演歌でも歌謡曲でもない、新しくもなく古くもない中間的なジャンルを提唱しており、中間歌謡曲と位置づけしている。すでに60作品以上YouTubeニコニコ動画で配信されているが、代表作は「滝桜」「花筏ハナイカダ」「黄昏のダンディ」「十三歳のサムライ」など。「イカニンジンの歌」は福島の地元アイドル「餃子っ娘ジュニア&ひとくち餃子」に提供され、CMソングにも起用されている。また、自ら撮影した動画や写真は石井朗の名前で彩玉プロダクツへ提供している。
彩玉プロダクツ(ツ兄):ツニーミュージックの動画制作を担当している。実写とカラオケ風の字幕にこだわりを持って制作している。「滝桜」「十三歳のサムライ」「黄昏のダンディ」などの美しい実写映像を手掛けるが、コラボ作品の「BLACK&WHITE」ではイラスト動画にも挑戦している。本名、石井常夫。ツニーミュージックの名付け親でもあり、メンバーから「ツ兄さん」と呼ばれている。
石井務:長野県在住。福島県生まれ。ツニーミュージック作品全般で、編曲やミキシングを担当している。作曲も手掛け、「Fine ski holiday」「小さな紫色の花束に添えて」「飛べるよ、いつか」「ざくざく~二本松」などがある。また、てぃ~あいの名前で、「よい子に贈るよい子の歌集」ではコーラスを、「農民画家」ではチェロを担当している。

 

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「黄昏のダンディ」歌詞
缶ビール片手に 湖の浜辺で
夕日に話しかけてる あなたの後ろ姿 ステキ
初めてだわ 二人で 夏休みなんて
草臥れかけている ああ 黄昏のダンディ
人生なんて やり直しがきかないさ
そう言った時 星がひとつ瞬く
夜は長いから 生まれ故郷の話でも
子供の頃の懐かしい話 聞かせて

小鳥の声聞こえて 目覚める朝は
あなたが作ってくれた 野菜たっぷりサンドと カフェオレ
何もしない朝など 何年ぶりかしら
大活躍している ああ 黄昏のダンディ
サヨナラなんて 悲しめば限がないさ
新しい恋 生まれたなら幸せ
週が明けたら また都会の雑踏に
紛れてしまう あなたと私 ララララ…

信号待ちしている 車の中で
あなたが歌っている CDをかけてみた 夜に
懐かしいわ あの頃 よく歌ったわね
切ないアルペジオ ああ黄昏のダンディ
約束なんて しなくてもまた会えるさ
あなたの言葉 本当(ほんと)かしら 教えて
今思い出したわ 今日はあなたの誕生日
メールを送りましょう 愛しのダンディ
お誕生日おめでとう 愛しのダンディ