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水原川 制作秘話

「水原川」について 寄稿:石井務

 私は今、故郷の松川町から遠く離れたところで暮らしています。その故郷には中学からの友人がいます。もう20年以上故郷を離れていますが、今でもたまに帰省すると、彼とよく会っています。
 彼は、水原地区に住んでいて、私は中学から高校にかけてよく自転車で遊びに行ったものでした。高校時代に、ちょうど「シティ情報ふくしま」が創刊されて、私と彼はよく寄稿していました。万馬さんも他のペンネームで寄稿していたので、彼のことをよく知っていました。そして、万馬さんは、「水原川」に私たちのことを表現してくれました。
 帰省するとき、「キミのこと思い出してネクタイ直す 電車が停まってしまった松川駅」に表現されているように、明日会うために旅支度をしていたが、早く会いたいと気持ちが焦ってしまって、予定より早く到着してしまう私を、万馬さんはうまく表現したなぁと思いました。水原は白鳥の飛来地やクマガイソウの生息地があり、美しい自然に囲まれたところです。歌詞に表現されている「キミ」は彼のことですが、彼は白鳥までは助けていません。しかし、高校時代、私は彼に助けられることがしばしばありました。青春の思い出です。万馬さんは白鳥に例えて、美しく表現してくれました。
 編曲ですが、白鳥をイメージした前奏に、Aメロは川の流れをイメージして、Bメロとサビはリズミカルに、すべて弦楽四重奏で作りました。高校時代から、私は管弦楽でチェロに興じており、青春時代=弦楽なのです。
 映像は、いとこの朗さんが松川町へ出向いて撮影しています。5月の水原川では、いないはずの白鳥が二羽だけ奇跡的に残っていました。怪我をした一羽の白鳥をもう一羽がかばって帰れなくなっていたそうです。クマガイソウの生息地へは徒歩で出かけたそうです。ちょうど満開の季節に、木漏れ日が美しく差し込んでいる映像は、まさにその時でしか見られないものだと思います。
 いままで私自身はクマガイソウ生息地を彼と訪れたことがありません。機会があれば新しいスニーカーを用意して、訪ねてみたいと思います。数えきれないほど咲いた青春時代の思い出も語り合いたいと思います。友情は、「いつまでも、どこまでも、変わらぬように」続いていきます。

 

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「水原川」歌詞
白鳥がいなくなった 水原川を
五月の強い風が 吹き抜けてゆく
キミの事思い出して ネクタイ直す
電車が停まってしまった 松川駅
キミの町では クマガイソウが
数え切れないほど 咲く頃ですね
花を見に来たと言って キミに会いに行こう
今度の日曜日 天気になれ

春の中流れてく 水原川は
ボクたちの想い出の ステージです
うれしいこと 悲しいこと 数えてみたら
涙が滲んでくる 松川駅
キミが助けた 子どもの白鳥
シベリアの空 飛んでるだろうか
きっと元気だよって キミに会いに行こう
新しい スニーカー 何色にしよう

鎌倉山の道を キミと登って行く
紅紫色の花が待ってる
水原川の流れ 清らかなままに
いつまでも どこまでも 変わらぬように