ツニーミュージックのブログ

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ハナイカダってな~んだい 万馬研太朗

花筏ハナイカダ 制作秘話
 ハナイカダっていう言葉を知ったのは、もう20年ぐらい前の2000年頃だったように思います。日本カメラと言うカメラ雑誌の「サクラを撮る」特集記事に載っていた事を記憶しています。朝の桜から夕焼けの桜、光のない桜から夜桜、満開の桜から散りゆく桜などなど。そして、散った花びらが川や池に浮かんで漂うさま。何枚かの花びらがくっついている事から、それを筏にたとえて「花筏」と。なんと日本的で風流な言葉でしょう。

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三春 滝桜

 「桜を咲かせて散らせばヒット曲が作れる」と言われる程に桜の曲が巷に溢れていますが、私も1曲、桜の曲を作ってみたくなりました。作り始めは「卒業ソング」のような別れの曲を作っていたはずなのですが、いつの間にか悲しい別れの曲になってしまいました。でもまあCメジャーだから暗くはないですけど、作っているうちに違う方向に行ってしまうのはよくある事で、そのほうが面白いと思います。
 そして、いよいよサビのところに来たのですが、何も浮かんできません。私の引き出しはいつも空っぽで、逆さまにして叩いてもな~んにも出てきません。そういう時はどこからでも何か探してくるしかありません。そんなこんな時にふと思い出したのが「ハナイカダ」でした。そうだ!散ってしまった花びらは、二人の思い出の欠片なのです。それを集めて流れるのは二人のアルバムかも。さらにそれが風に揺れながら流れれば、水面のスクリーンに映る二人の夢の続きなのかも知れません。
 と、ここまで来て難問が!最後の歌詞は「心の中に刻み 忘れないように」なのですが、編曲中にちょっと変えてほしいとの連絡が。「心の中に刻み 〇〇〇〇〇〇〇 忘れないように」と間に7文字はさみたいと言うのです。7文字?俳句だね。なるほど、石井務さんはただの編曲者じゃありませんから、うまい事考えますね。確かに7文字ぶんのメロディーが入ればピッタリと落ち着きますね。う~ん、これは難しい注文だ。そして出来たのが「いついつまでも」いいですねーと言ってもらって一安心。なんか最初からこうだったような気がするから不思議なものですね。
 元の曲は、ほぼフォークソングのノリで軽~く歌っているのですが、編曲はもっともっとスケールアップ。オーケストラ風だ。いつも石井務さんの編曲は私の曲のイメージを何倍もパワーアップしてくれます。クラッシク畑から生まれるストリングスは素敵ですね。間奏もたっぷりと聴きごたえがあります。これをステージで、しなの君子さんが赤いドレスで熱唱すれば素晴しい歌手と編曲者と、出会えた事に感激するばかりです。そして、もっともっと曲が作れるような気がしてきます。作曲の5人のペンネームを捨てて、曲も万馬研太朗になったら低迷していました。作曲するチャンネルは5人使って、表記を万馬研太朗にすればいいだけじゃないのって言われれば、そうですね。そのとおりです。がんばります。

三春公演の夢が叶う 波ノリオ

 2019年、遂に念願の福島県三春で「滝桜」と「花筏ハナイカダ」を歌うというツニーミュージックの夢が実現しました。「滝桜」を地元三春で歌うのは長年の夢でした。また、「花筏ハナイカダ」は、平成の想い出のアルバムを胸に、令和のスクリーンに夢を映し出す歌としてふさわしいものになりました。

 夢を実現させてくれた主催者さま及び関係者のみなさま、そして温かく迎えてくれた地元のみなさまに、ツニーミュージック一同心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 今回は、アップしたばかりのこの動画をブログに添付したいと思います。

三春桜歌謡祭 しなの君子スペシャルステージ

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プロフィール

万馬研太朗福島県在住。多くの作品は福島や二本松を題材にして、演歌・歌謡曲・POPSの作詞・作曲を行っている。コミックソングも得意分野。演歌でも歌謡曲でもない、新しくもなく古くもない中間的なジャンルを提唱しており、中間歌謡曲と位置づけしている。すでに60作品以上YouTubeニコニコ動画で配信されているが、代表作は「滝桜」「花筏ハナイカダ」「黄昏のダンディ」「十三歳のサムライ」など。「イカニンジンの歌」は福島の地元アイドル「餃子っ娘ジュニア&ひとくち餃子」に提供され、CMソングにも起用されている。また、自ら撮影した動画や写真は石井朗の名前で彩玉プロダクツへ提供している。